機材・録音用語辞典

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Wanderloud Codex · 03

機材・録音用語辞典

The Signal Chain — Gear & Recording

あの轟音は、弦からスピーカーまでの一本の信号の旅で作られる。歪ませ、増幅し、録る——経路のどの段で何が起きているかで引ける。

ギター ピックアップ 歪み アンプ キャビ マイク 録音 / DAW

該当する用語が見つからない。別の言葉で試すか、用語辞典トップから他の系統を引いてほしい。

A1

ディストーションDistortion

信号を回路の線形領域を超えて増幅し、波形をクリッピングさせて歪ませるエフェクト。太く攻撃的な音色を作り、ハードロックやメタルのリフやパワーコードの核となる。

→ オーバードライブ→ パワーコード

A2

オーバードライブOverdrive

真空管アンプを強く駆動したときの自然な飽和を再現するエフェクト。波形の頭を緩やかに潰すソフトクリッピングで、元の音色を残したまま滑らかに歪む。ブルースロックからメタルのブースト用途まで幅広く使われる。

→ ディストーション→ 真空管アンプ

A3

ファズFuzz

トランジスタ回路で信号を矩形波に近づくまで激しくクリッピングさせるエフェクト。1960年代に登場した歪み系の古参で、毛羽立った太く荒い音色を作る。ドゥームやストーナー系の重く濁ったリフで愛用される。

→ ディストーション→ ドゥームメタル

A4

ハイゲインHigh Gain

ギター信号に強い増幅と飽和を与え、深く歪ませた状態やそのサウンドを指す語。リフやピッキングに存在感とサステインを与え、メタル系で重視される。

→ ディストーション→ ノイズゲート

A5

ノイズゲートNoise Gate

設定したスレッショルドを下回る信号を遮断するエフェクト。ハイゲインで増幅されるノイズやハウリングを抑え、刻みの輪郭を明瞭にする目的でメタルに多用される。

→ ハイゲイン

A6

ドンシャリDonshari

低音と高音を強調し中音域を抑えたイコライザー設定や音の傾向を指す俗語。低音のドン、高音のシャリに由来し、迫力を求めるロックやメタルの音作りで用いられる。

A7

アクティブピックアップActive Pickup

プリアンプを内蔵し電池で駆動するピックアップ。ローインピーダンス出力でノイズが少なく、出力が安定する。ハイゲインを多用するメタル系で広く使われる。

→ ハムバッカー

A8

ハムバッカーHumbucker

逆巻き・逆磁極の2つのコイルを直列につないだピックアップ。1955年に Gibson の Seth Lover が設計し、ハムノイズを打ち消す構造から名が付いた。シングルコイルより太く高出力で、歪ませる音楽と相性がよい。

→ アクティブピックアップ→ ディストーション

A9

多弦ギターExtended-range Guitar

6弦より弦数の多いギターの総称。7弦は低音側に1本、8弦は2本を加えるのが一般的で、より低い音域でのヘヴィなリフが弾ける。メタルやジェントで使われる。

→ ジェント→ ダウンチューニング

A10

ロック式トレモロLocking Tremolo / Floyd Rose

ナットとブリッジの両端で弦を固定するダブルロッキング構造のトレモロユニット。Floyd Rose が1970年代後半に考案し、アームで大きく音程を揺らしてもチューニングが狂いにくい。ダイブボムなど派手なアーム奏法を支え、1980年代のメタルで普及した。

→ シュレッド

A11

ワウペダルWah Pedal

ペダルの踏み込みでバンドパスフィルターの中心周波数を上下させるエフェクト。1960年代後半に登場し、ミュートしたトランペットに似た「ワウ」と泣く音色変化を生む。メタルではギターソロの表情付けに定番。

STAGE B

増幅・出力

音を大きく押し出し、スピーカーを鳴らす心臓部。実機もシミュレートも。
B1

プリアンプ/パワーアンプPreamp / Power Amp

ギターアンプを構成する2段。プリアンプは音色やイコライジング、歪みを作る部分で、パワーアンプは信号を増幅してスピーカーを駆動する部分。一体型が多い。

→ 真空管アンプ

B2

真空管アンプTube Amp

真空管で信号を増幅するアンプ。音量を上げるほど滑らかに歪んで倍音が豊かに乗るのが持ち味で、トランジスタ駆動のソリッドステートは大音量でもクリーンを保ちやすい対照にある。歪みを核とする HM/HR の音の土台となってきた。

→ プリアンプ/パワーアンプ→ オーバードライブ

B3

アンプシミュレーターAmp Simulator

ギターアンプの挙動を再現する機材やソフトウェア。プリアンプからキャビネット、マイク収録までを含むものが多く、宅録やライン録音で使われる。

→ キャビネットシミュレーター

B4

キャビネットシミュレーターCabinet Simulator

スピーカーキャビネットの音響特性を IR(インパルスレスポンス)などで再現する技術。マイクや収録環境の特性を含み、ライン信号にスタジオ品質の質感を与える。

→ アンプシミュレーター

STAGE C

録音・加工

鳴った音を捉え、重ね、整える。作品の音像を仕上げる終端。
C1

DI(ダイレクトボックス)DI / Direct Box

ギターやベースのハイインピーダンス不平衡信号を、ローインピーダンスの平衡信号へ変換する機材。ノイズに強く、長いケーブルでも劣化が少ない。録音ではドライ信号の収録に使われ、リアンプの前提にもなる。

→ リアンプ

C2

リアンプReamp

ドライなギター信号を先に録音しておき、後からアンプへ再出力してマイクで録り直す手法。録音後に音作りを追い込め、インピーダンスを整えるリアンプボックスを介する。

→ DI(ダイレクトボックス)

C3

ダブルトラッキングDouble Tracking

同じフレーズを2回録音して別トラックに重ねる手法。ダブリングとも呼び、左右にパンして厚みと広がりを出す。歪ませたギターで音圧を得るメタルで定番の処理。

→ ミックス/マスタリング

C4

クリックトラックClick Track

録音や演奏時に一定のテンポを刻むガイド音。ドンカマとも呼ぶ。多重録音でヘッドフォンから聴きながら演奏し、各トラックのタイミングを揃えるために使う。

C5

ドラムトリガーDrum Trigger

ドラムに取り付け、打撃を検知して電気信号を出すセンサー。信号でサンプル音源を鳴らし、一打ごとの音量と粒立ちを揃える。高速のツーバスやブラストビートを明瞭に録るため、メタル制作で多用される。

→ ツーバス→ ブラストビート

C6

ミックス/マスタリングMixing / Mastering

ミックスは録音した複数トラックの音量・定位・音色を調整し、1つのステレオ音源にまとめる工程。マスタリングはその完成ミックスを対象に音圧と質感を最終調整し、どの再生環境でも均質に聴こえるよう仕上げる。作品の音像を決める終端の2段階。

→ ダブルトラッキング

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