ライブ・カルチャー用語辞典

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Wanderloud Codex · 04

ライブ・カルチャー用語辞典

The Pit — Live & Culture Field Guide

現場には作法がある。暴れ方、サイン、化粧、地下の流通網、そして価値観——フロアとシーンで起きていることの名前を、その動きと意味で引ける。

STAGE BARRICADE 柵 Circle Pit サークルピット Wall of Death ウォール・オブ・デス

該当する用語が見つからない。別の言葉で試すか、用語辞典トップから他の系統を引いてほしい。

F-01

モッシュMoshing

観客同士が体を激しくぶつけ合う踊り。行われる場所をモッシュピットと呼ぶ。1980年代初頭の米ハードコアパンク発祥とされ、のちにメタルへ広がった。

→ ハードコアパンク→ サークルピット

F-02

サークルピットCircle Pit

モッシュピットの一種で、参加者が円を描くように外周を走り回り中央を空ける形。激しくぶつかり合うモッシュより軽めとされる現場の定番フォーメーション。

→ モッシュ

F-03

ウォール・オブ・デスWall of Death

観客が左右二手に分かれ、合図で互いに突進してぶつかり合うモッシュの一形態。1980年代末から90年代の米ハードコア発祥とされる。

→ モッシュ

F-04

ステージダイブStage Diving

ステージから観客の上へ飛び込む行為。1970年前後からのイギー・ポップの実例が知られ、のちにパンクやハードコアの現場で広まったとされる。クラウドサーフの前段になることが多い。

→ クラウドサーフ

F-05

クラウドサーフCrowd Surfing

人を観客の頭上で水平に持ち上げ、手から手へ運ぶ行為。1970年前後のパンク周辺で生まれ、イギー・ポップの実例が初期記録として知られる。

→ ステージダイブ

F-06

ヘッドバンギングHeadbanging

速い演奏に合わせて頭を激しく振る動作。1960年代末の欧米ロックで広まった。誰が始めたかには諸説あり、特定の発案者は定まっていない。

→ メタルヘッド

F-07

ホーンサインSign of the Horns

人差し指と小指を立てる手のサイン。メロイックサインとも呼ぶ。元はイタリアの邪視除け「マノ・コルヌータ」で、ディオが舞台で広めたとされる。

F-08

コール・アンド・レスポンスCall and Response

演者の呼びかけに観客が歌声や叫びで応える掛け合い。客席をライブの参加者へ変え、一体感を生む基本の作法となる。源流はアフリカ由来の音楽伝統にあり、ゴスペルやブルースを経て広く定着した。

Show

興行の仕組み

出演順、曲順、そして「もう一度」。公演を成り立たせる裏側の言葉。
S-01

ヘッドライナーHeadliner

公演やフェスの主役・トリを務める最大の目玉アクト。最後に最長尺で出演し、集客の中心となる。新聞の見出し(headline)が語源。

→ オープニングアクト

S-02

オープニングアクトOpening Act

ヘッドライナーの前に演奏する出演者。前座やサポートアクトとも呼ぶ。短めの持ち時間で客席を温める役割を担い、新鋭バンドが大観衆の前で名を売る登竜門にもなってきた。

→ ヘッドライナー

S-03

セットリストSetlist

公演で演奏する曲目と順番を記した一覧。略してセトリとも呼ぶ。曲調とテンポの起伏で公演全体の流れを設計する台本であり、アンコールやMCの段取りまで書き込まれることもある。

→ アンコール

S-04

アンコールEncore

本編終了後、鳴り止まない拍手や歓声に応えて行う追加演奏。語源はフランス語で「もう一度」を意味する。18世紀のオペラで始まったとされ、現在は演出として事前に組み込まれることが多い。

→ セットリスト

Tape

地下流通

レーベルもラジオも通らず、音源が国境を越えた回路の言葉。
U-01

テープトレーディングTape Trading

カセットテープを郵送で交換し、デモやライブ音源を国境を越えて広めた文化。1980年代のアンダーグラウンドを支えた流通網で、メタリカのデモがデビュー前に世界へ届いた例が知られる。

→ アンダーグラウンド→ スラッシュメタル

U-02

デモテープDemo Tape

契約やライブの機会を得るために自主制作した音源。一般流通を前提としない。無名バンドがレーベルへ送る名刺代わりで、メタルではテープトレーディングを通じて評価を得る入口にもなった。

→ テープトレーディング

U-03

ファンジンFanzine

ファンが自主制作する非商業の小冊子。ファンとマガジンを組み合わせた造語となる。1930年代のSFファン発祥とされ、80年代にはメタルの地下シーンで無名バンドを世界へ紹介する媒体となった。

→ アンダーグラウンド→ パンクロック

U-04

ブートレグBootleg

アーティスト非公認のまま流通する録音や映像。海賊盤とも呼ぶ。1969年のボブ・ディラン『Great White Wonder』が最初期の例として知られ、未発表音源やライブ録音がファンの間で取引されてきた。

→ テープトレーディング

Ethos

ビジュアル・価値観

見た目と立場が語る所属。何を本物とみなすかという文化のコード。
E-01

コープスペイントCorpse Paint

顔を白塗りにし、目元口元を黒く塗る化粧。死人や悪魔めいた風貌を狙う。主にブラックメタルで用いられ、メイヘムのデッドらが定着させたとされる。

→ ブラックメタル

E-02

バトルジャケットBattle Jacket

バンドのパッチやピンで埋め尽くしたデニムやレザーのベスト・ジャケット。愛聴歴と所属を背中で語るファンの戦闘服となる。バイカー文化を源流とし、NWOBHM やスラッシュ期の1980年代に定着した。

→ NWOBHM→ メタルヘッド

E-04

トゥルー/ポーザーTrue / Poser

本物のメタルヘッドと、外見だけ真似る「なりすまし」を区別する対概念。1970年代末から80年代に台頭し、反商業・真正性を軸とする価値観から生まれた。

→ アンダーグラウンド

E-05

メタルヘッドMetalhead

ヘヴィメタルを愛聴し、その文化を生きるファンの総称。ヘッドバンガーとも呼ぶ。長髪やバンドTシャツといった装いにとどまらず、本物であることを重んじる価値観の共同体を指す言葉でもある。

→ ヘッドバンギング→ トゥルー/ポーザー

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